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Interview
日本を代表する世界的バレリーナ
針山愛美氏

 混乱のペレストロイカ直後で、国民は店先に何時間も並び、パン1つの支給がこの上ない喜びだった時代に、バレエ留学されていたそうですが、当時のロシアのバレエ学校での思い出は?
 針山:ボリショイ学校の思い出は一言では言えません。でも、モスクワ時代の、死か生かという厳しい経験が今でも自分の土台になっています。ロシアで学んだものはバレエだけではなく、自分の内に残るものを得たと思います。ソビエトからロシアに変わり行くペレストロイカの時代にはもう戻る事はできませんが、その凄い時代をロシア人と過ごし、バレエを学べた事は素晴らしい人生の糧になっています。日本人はほとんど居なくて、コンピューターも電話も無く、手紙のみが両親との交流でした。バレエを毎日観られたことは、心を豊かにしてくれて、素晴らしい日々だったといえます。
 様々なコンクールで受賞なさっておられますね。
 針山:はい。世界各国のコンクールを受けました。きっかけは舞台で1人で踊りたいと思ったからです。劇場の開いている夜中などにバレエ団の仕事が終わってから1人でリハーサルをしたりして、出場しました。お小遣いの中から試行錯誤で出場した国際コンクールの数々…その経験の全てが今の自分に役に立っています。パリの銀メダル受賞時には、初めてのヨーロッパに感動し、ロシアを離れてヨーロッパに行ってみようと思うきっかけになりました。アメリカのコンクールの時もそうでした。今年は審査員という側にも立っていて、改めて思いますが、すべてのコンクールにはそれぞれの特徴があり、一概にどのコンクールがすばらしいとか、そういうことは言えません。
 アメリカでのコンクールの後、エスティローダーのディファイニング・ビューティアワードを受賞されていますね?
 針山:この受賞は私にとって本当に思いがけない出来事でした。この賞は外見の美しさではなく、内面から自分の芯を持ち強く美しく21世紀に活躍する女性に与えられる賞として企画されたもので、アメリカの国際コンクール受賞後、第1回目として賞を頂きました。

突然の連絡に、全くそのような業界に関係の無かった私は驚きました。その後、ニューヨークの本社にも招待されローダーファミリーにもお会いしました。素晴らしい経験でした。(注)第2回目はジャズシンガーAkiko さん、第3回目はスケートの金メダリスト荒川静香さんが受賞)
 類稀な才能と努力でバレリーナとしての道を切り拓いてこられた針山さんですが、最近のバレエ団での活動やご自身の年間の活動などを教えていただけますか?
 針山:現在の生活のベースはベルリンです。ベルリン国立歌劇場で週6日はリハーサル、本番は年に100回弱こなしています。そのほかに、振付や即興で音楽とコラボする公演、コンテンポラリーや和を入れたバレエなどいろいろなプロジェクトを企画発表しています。5月にはチェロの巨匠David Geringas 氏と私の2人の公演がリトアニアであり、すべて私がプロデュースしています。そのほか、アメリカやドイツ、日本で講習会を開催し、去年の夏には日本の被災地にも行きました。国際コンクールや日本のバレエコンクールで審査員をさせていただく機会も少しずつ増えてきました。また最近では芸術について、国際シンポジウムなどで講演もしました。
 様々なバレエの演目を演じてこられたとお思いますが、好きな演目、得意な役柄などはありますか?
 針山:好きな演目はやはり白鳥の湖です。この作品にはいろいろな思い出があり、アメリカ、ロシア、日本で主演、ドイツでも瀕死の白鳥を含め白鳥…は1番思い入れのある作品です。
 ハリウッド映画 「ブラックスワン」についてどう思いますか?
 針山:ブラック スワンは少し大げさに描かれていますが、よくダンサーの生活の事や細かい部分を描かれていると感心した部分もあります。非常に興味深く拝見しました。またあの映画の後、よくバレエ界の現実は??ときかれる様になりました(笑)。

 7月8日に桜シアターバレエのゲストとして「白鳥の湖」のパ・デュ・デュウを踊られますが、カルフォルニアの皆様へ何かメッセージをお願いします。
 針山:7月8日はとても楽しみです。実はロサンゼルスで踊るのは初めてなので、特別な気持ちがあります。アメリカに初めて来たのは今から14年前になります。ジャクソン国際コンクールに参加し、その後スカウトされアメリカのバレエ団をいろいろまわりながら素晴らしい経験ができました。日本をはじめ、アメリカのお客様に何か心に残るようなものを伝えられれば嬉しく思います。
 最後に、今後の夢と活動についてお聞かせ下さい。
 針山:夢はたくさんあります。夢はずっと持ち続けて進んでいきたいものです。自分の今までの経験を活かし、人のためになるようなことをしていきたいですし、もし力になっていただける方があれば、自分の公演などもプロデュースしてみたいと思っています。
プロフィール
針山愛美

音楽家の両親の元、幼少の頃から大阪でバレエを始める。13歳で単身ソビエト崩壊直後のロシア・ワガノアアカデミーに短期留学。15 歳で正式にボリショイバレエ学校入学し首席卒業。モスクワ音楽劇場バレエ団に入団。パリ国際バレエコンクール銀賞(金賞該当者なし)、モスクワ国際バレエコンクール特別賞受賞、ニューヨーク国際バレエコンクールで日本人として初めて受賞・・・等々、次々と快挙を成し遂げ1996 年より、世界中の劇場のプログラムにEmi Hariyamaの名を躍らせる。2002 年にアメリカ ジャクソン国際バレエコンクール特別賞受賞。2004 年、バレエ界の王者、ヴラディミール・マラーホフ率いる「ベルリン国立バレエ団」に入団。現在もロシア、ヨーロッパ、アメリカ、日本などトップクラスのバレエ団に招かれ。ゲストプリンシパルとしても活躍。最近はロシアや日本などの国際コンクールで審査員も務めている。


バレエリサイタルインフォメーション
「白鳥の湖」プレゼンテーション&桜バレエリサイタル2012桜バレエの子供達の発表の他、白鳥の湖の作品の紹介、見所ほかバレリーナとしても美容法、立振舞いなどご紹介。

ゲスト: 針山愛美( ベルリン国立バレエ団), Dr. マリア チホミロワ( 元国立モスクワ音楽劇場バレエ団, ボリショイアカデミー), ホセカレーニョ( 元アメリカンバレエシアター), 針山真実( アメリカンバレエシアターバレエピアニスト)らが出演予定

日時:7 月8 日(日) 1 時&3 時半の2 回公演
場所:James Armstrong Theatre (トーレンス)
問い合わせ&チケット: www.sakuraproductionusa.com
又は 310−922−0129 桜バレエスタジオ(West LA)まで
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