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Interview
ワインコーディネーター
千葉宜子(noriko chiba)

少し前までの一般的な日本人のカリフォルニアワインの認識は、フランスものよりも安くて一流ではないけれど、フルーティーでわかりやすいワインというものだった。しかし最近は、この認識も大きく様変わり。価格も味も多様化。そんなカリフォルニアワインのスペシャリストが、千葉宜子氏だ。
 ワインコーディネーターという肩書きですが、これはソムリエとは別なんですか?
 千葉氏(以後略):ソムリエは、レストランでお客様の要望
に応えてワインを選ぶ手助けをする、ワイン専門の給仕する
人のことを一般的にいいます。私はレストランに所属してい
るわけではないので、ワインコーディネーターというタイトルにしてるんですよ。
 でもお勉強していることはソムリエさんと同じ?
 *WSET(ダブリュセット‥ワイン&スピリッツ教育財団)というイギリスの資格があって、アドバンスの資格を持っていますが、さらに最上級の資格を目指してまだ勉強中です
* WSET® (ダブリューセット)は、ロンドンに本部を置く世界最大のワイン教育機関
 どんな勉強をするんですか?
 ワインの深い知識…たとえば歴史とか地理とかぶどうの品種とか、それとテイスティングの技術ですね、さらにワインビジネス業界においての専門的知識も必要となってきます
 その中でも千葉さんはカリフォルニアワインのスペシャリストなんですよね?
 はい。私は2006年から4年間、カリフォルニアに住んでいたことがあります。その時に出会ったカリフォルニアワインが、この仕事に入るきっかけになったので、私はカリフォルニアワインを特に専門として行こうと思ってます。
 世界のワインにはない、カリフォルニアワインの特徴ってなんですか?
 いろいろありますけど、一般的には値段がお手頃なのに非常においしくて、ワインに詳しい人ばかりではなく、まったく知らない人にもカジュアルに楽しんでもらえることだと思います。味がわかりやすいんです。
 具体的に、ワインにおいて味がわかりやすいというのはどういうことなんですか?
 果実味が高いんです。だから香りの違いもわかりやすいんですね。いろんな香りの表現がありますが、たとえばチェリーのような、とかストロベリーのような、とか特定の花のような、とかスパイスのようなとか。そういう例えがしやすいのがカリフォルニアワインの特徴の1つかもしれませんね
 それは初心者にもわかるってことですか?
 そうですね。味がはっきりしていますし、簡単に言えば、すぐに美味しいと感じるってことですかね(笑)。
 さきほど、カリフォルニアワインとの出会いがこの道に進ませたとのことでしたが。
 2007年に、サンタバーバラの少し先にサンタイエッツという所があるんですが、そこにあるワイナリーでの絶景のテラスでワインを飲む機会があったんです。なんておいしいんだろうと感動しました。ピノノワールでした。デメトリア(Demetria Estates) というワイナリーです。バランスが非常にいいワインで、パンチが強いけど味はエレガントなんですよ。この瞬間から、カリフォルニアワインの大ファンになりました。
 そのワインは、一般のお店では手に入らないんですか?
 残念ながら(笑)。ピノ・ノワールはそのワイナリーに行かないとないですね。もしくは、ここのワインクラブのメンバーになると入手できます。このワイナリーはローヌ系品種に力を入れているワイナリーで、グラッシュ・シラーはワイン専門店でも入手可能です。
 高価なんですか?
 40ドル前後で買えますね。私がみなさまに伝えたいのは、こんな風に自分のお気に入りのワイナリーを発見して、そこのメンバーになったりする楽しみ方でもあります。多くのワイナリーはこんな風に自分のワイナリーのファンクラブを作っていて、そのメンバーに定期的にワインを送ってくれたりしているんですよ。一般には販売されないワインも含まれます
 なるほど、しかしお気に入りをどうやって見つけたらいいのでしょうか
 もちろんワイナリーめぐりをするのが1番でしょうが、ワインショップやイベントでの試飲も1つの方法になります。また、そのためにセミナーを行ったりしてます。
 7月にもロサンゼルス近郊で、セミナーを開催するんですよね?
 はい。セミナーでは6種類のワインを用意します。白、赤、ロゼなどで、これに軽い前菜も用意します。料理との相性ーいわゆるペアリングもお話しします。さらにぶどうの品種の特徴、カリフォルニアワインなりの楽しみ方、ワインクラブなども紹介します。
 せっかくですから、千葉さんオススメのカリフォルニアワインをちょっとだけ、読者にも教えていただけませんか?
 ソノマ・ワイナリーのエリックケント(Eric Kent)のピノノワールはいいですね。小さい作り手なので、せいぜい300〜500ケースしか出荷しません。こういうワイナリーをブティックワイナリーと呼びます。こうしたワインは、ワインショップなどでは見かけますが、スーパーマーケットのような大量販売店には置いていません。40ドルぐらいでしょうか。
 大量生産ワインとはまったく別ってことですか。
 だからといって、大量生産ワイン=悪いワインということではないですよ。独自ルートと販売力を持っているということで、たとえば、トレーダージョーズの格安ワインなんて秀逸です(笑)。ただ大量生産のワインは人件費をカットするために、ぶどうを機械で収穫したり、香り付けにチップを入れたりします。逆に少量生産のワイナリーでは手作業が多くて、ぶどうも手摘みしますし、フレンチオークを使用したり、手間ひまをかけたワイン造りをしています。
 ほかには?
 カリフォルニアにいる間にぜひ飲み比べていただきたいのは赤ワインのジンファンデルでしょうか。ジンファンデルはカリフォルニアの土着品種のぶどうなんですよ。日本に輸出されているものはまだ少ないんです。ジンファンデルでおすすめはソノマのパラソッコ(parasocco)で、メンバーかテイスティングルームでしか入手できませんが、おいしいですね。ワイナリーのウェブサイトからは購入可能です。
 スーパーでも入手できるようなワインでオススメはありますか
 ジンファンデルではナパのセグシオ(Segunesio) は有名どころですが、オススメです。
 この仕事をしていて、よかったなと思うことってありますか
 もともとお酒が好きですからね(笑)。学ぶことが多いです。あとワインを通して出会う人たちが本当に素敵な方ばかりで、たとえばワイナリーの生産者や、仕入れたワインを置いてくださっているレストラン、ディストリビューターの方、とても恵まれていると思ってます。小さなワイナリーのオーナーには『アメリカ国内で十分売れているし別にアジアに事業を広げなくてもいいんだけど、日本になら輸出してもかまわない』と言ってくれるような日本ファンに出会えたりして、そういう時は日本人としても本当にうれしいですね。
 ワイン文化については?
 ワイン人口は増えてきていますが、まだまだこれからですね。日本酒は文化になっていますが、ワインはそうはいきません。日本では二十歳になるとビールからスタートして、ワインに手を伸ばすまでには時間がかかります。文化になるまでには時間がかかるでしょうね。
 さいごに千葉さんの目標は?
 ワインと人のつながりを大切にしてワイン好きの人を増やしていきたいんです。そのためにわかりやすいセミナーを開催したり、私の見つけた美味しいワインを日本のレストランに置いてもらって売ったりしていくことで、美味しいカリフォルニアワインを日本の市場でもっと紹介していければいいなと思ってます
千葉 宜子(ちばのりこ)プロフィール
ワインコーディネーター 
Founder of Wine People 
兵庫県西宮市出身・在住。カリフォルニアワイン愛好家、ワイン歴 約13 年。
ワインビジネスを始めるまでは、図書館司書として図書館や博物館へ勤務。その後、繊維業界へ転職し、カリフォルニアに在住の機会を得る。お酒の中でも特にワインが大好きで、2006 年にロサンゼルス在住以降、カリフォルニアワインに魅了されている。2010 年に日本へ帰国。大阪を中心に‘気軽に楽しく’をコンセプトに、ワイン愛好家だけでなくワインを知らない人でも楽しめるよう、レストランや料理教室でワインセミナーを企画開催。
また、カリフォルニアより小規模生産ワイナリーのワイン輸入を開始。カリフォルニアワインをもっと身近に感じ、良いワインをお手頃価格で楽しんで頂けるようにと考案の日々。Wine & Spirit Education Trust/ Lear about Wine Junior Wine Executive。

■私のおススメのワイン
Eric Kent Wine Cellars:ソノマ(ピノ・ノアール&シャルドネ)
Demetria Estate :ロスオリボス( グラナッシュなどローヌ系ブレンド)
Gypsy Canyon:ロンポック(ピノ・ノアール)
Passalacqua Winery:ソノマ( ジンファンデル)

■オススメのワインショップ
Wine Cloud(Web Shop)www.winecloudinc.com ←ワインの説明のVTR が見られる
Total Wine &More : www.totalwine.com
The Wine House: www.winehouse.com
Manhattan Fine Wine: www.manhattanfinewines.com

■イチオシのカリフォルニアワインが飲める大阪のレストラン
フレンチビストロ 月卯(本町)
ワインバー・ビンテージイン(曽根崎新地)
洋食レストラン カラーズ( 北新地)
ワインレストラン& バー・コネクション(西天満)


■ワインセミナー・インフォメーション
「本当においしいカリフォルニアワイン!」
日時:2012 年7 月24 日(火)午後7 時開始(6 時30 分開場)
場所:Phaze Bar トーランス・プラザホテル内 
住所:20801 S. Western Ave., Torrance, CA 90501
料金:$50 ( ワインテイスティング、軽食付)
定員:30 名 
申し込み・問い合わせ:BRIDGE USA  
Email: info@bridgeusa.com, tel (310)532-5921, fax (310)532-1184
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